幸せは人それぞれ

生きている限り尽きることのないハプニングの記録・・・時々自戒もこめて

発達障害?だったらどうする?~その2~

彼は先を読むことができない。全体を俯瞰して進めていくことができない。結局彼の元には、ちょっとしたPCの設定変更、簡単なマクロ作成、物理的な物の移動といった作業が回ってくるようになった。それはそれで周りのメンバーもありがたいし、彼もストレスなくできる。周りもうまく彼をおだてて仕事させるのが上手い。うまくチームは回っていくように思えた。しかしそのうち彼は自分が仕事ができると勘違いし始めた。自分がいることで周りのメンバーが助かっているのは事実だが、それを自分が周りができない難易度の高い作業をしているからだと、彼の頭の中ですり替わってしまったようだ。そして昇格したいといいだした。そうなるとまた話が違ってくる。彼のやっている仕事は明らかに他の人のサポートレベルであり、とても他の人をリードする立場にはなれない。しかし、彼に昇格できない理由を伝えるのも難しい。

そもそもどうすれば普通の人と同じように計画を立てたり、全体を俯瞰したりできるようになるのか。発達障害に関する本を読んでも、そうそうその通りという事例が羅列されているだけで、解決策のヒントになるようなものがみつからない。

産業医に相談しても、何をしたいのかわからないと突き放された。発達障害のレッテルをはることでどうしたいのか。病名がはっきりしたところでどうなるのか。発達障害となると今度は会社として責任が生じる。できないことをできないと粛々と伝えていくしかないと。

産業医のいうことは確かにその通り。できないことをこちらが知っていることを隠して、できることだけをかみくだいて与えていた。それでは本人はそれでよいのだと思って思い上がるのは当然のこと。それよりもできていないことを自覚させるほうが彼の将来のためにもよい。

・・・でもね。そうなると、できないということがわかっているにもかかわらずやらせなくてはいけないのですよ。それで困っている彼をみているのもつらい。それよりもできることをやってもらって全体でうまく回ればよいのではと思ってこれまで続けてきた。しかし、「ほら、できないでしょ。だからあなたは昇格できないのだよ。」と言い渡さなくてはいけない。なんだかな・・・何か自分の中の倫理観とずれている気がしてならない。