幸せは人それぞれ

ハプニングは多い方がおもしろい

詐欺といえばトルコ?(1)

詐欺といえば、やっぱりトルコ! トルコの詐欺を語らずしてロマンス詐欺を語るなかれ!でもこれも結局「文化の違い」といってしまえば、それまでなのかもしれない。

 

話しかけてきた彼はツアーガイド。日本大好き、38歳。例によって年齢は関係ないと言い切る。これは詐欺の定番の口説き文句ではあるが、ヨーロッパ全体からうかがえる年齢に前向きな考え方が、常に年齢を気にして生きている日本人のおばちゃんにとっては、とても耳に心地よい。

それにしてもトルコって政情は別として本当に魅力的な国。イスタンブールカッパドキア…次々と送られてくる素敵な写真にうっとりとしているうちに、LINEの会話はどんどん深みにはまっていった。

トルコに行けば、彼がすべて行きたいところをアレンジして連れていってくれるという。行きたい!危険?でも行きたい・・・初日は自分でホテルをとって、そのあともいつでも自分で予約できるように下調べしておけば大丈夫かな。いざという時に頼れるような信頼できる現地の人がいれば安心じゃない?幸い友人にトルコ人の知り合いがいて口をきいてくれるという。

 

彼のツアーガイドという話には、嘘が感じられない。日本人の観光客をガイドしたとか、東大の教授をガイドしたことがあるとか、その内容がいたって自然。ただ一度も疑念がわかなかったわけではない。今、日本人の観光客を絨毯のお店に案内して外で待っている、お店に入って絨毯の写真を撮ってきてあげるねといって、数分後に送られてきた写真がパンフレットのようにきれいだったこと。絶対自分でスマホで撮影したとは思えない写真だった。また最初に送ってくれた彼自身の写真と実際に話している彼の顔、後からよくみるとなんと別人!写真の彼より実際の彼は、髪は多いし髭の色が薄い。染めたっていうけど、髭まで染めないよね?さすがに髪も増えるわけないし(笑)

 

そんなこんなで熱もさめ、旅行はやめることにした。

彼は相変わらず連絡してくる。私が行かないのであれば自分が日本に来ると言っているが、今のところ来ていない。

 

「トルコ 絨毯 詐欺」で検索したところ、先人たちの情報があふれかえっていた。騙されて高額の絨毯を買ってしまった、恋愛関係になったがお金を貢がせるためだったなど、どれもこれもはたからみていると、それ騙されているでしょって不思議に思うものばかり…しかし当人は信じてしまうとなかなか気が付かないんだよということに、今回わが身にふりかかったことでようやく理解できた。みんなおかしいと心のどこかで思っている。しかし目の前の素敵な笑顔と甘いささやきに負けてしまう。そっちの方が疑うよりも明らかに幸せを感じるから。